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2022年11月3日 07:30 AM IST

著者 Shishir Gupta

著書に『Indian Mujahideen: The Enemy Within』(2011年、Hachette)、『Himalayan Face-off: Chinese Assertion and Indian Riposte』(2014年、Hachette)。2015年に戦略研究で K Subrahmanyam賞(マノハル・パリカール防衛研究分析研究所(MP-IDSA))、2011年にベン・グリオン賞 (イ スラエル)。

Covid-19の大流行やウクライナ戦争が先進国のみならず中低所得国にも大きな打撃を与えた一方で、強い政治的リーダーシップの下のインドの強固な経済ファンダメンタルズは、世界的な不確実性の中の明るい話題となっている。

ナレンドラ・モディ首相とニルマラ・シタラマン連邦財務大臣

By Shishir Gupta, New Delhi

世界的を不確実性が覆うこの激動の時代に、全世界が大きな希望を持ってインドに注目しています、なぜなら、インドの経済のファンダメンタルズは強固で、その政治的リーダーシップは強く、改革への意志は絶えることがなく、福祉制度の実施は範囲、規模、効果の点で他に類を見ないからです。

連邦財務省は2022年9月の最新報告書で事実として述べましたが「2022-23年度の半ばまで、インドの成長と安定の懸念は世界全体のそれよりも小さい」です。PMI総合指数でみると、経済活動水準はインドで高く56.7ポイント、対して2022年4-9月期の世界は51ポイントでした。インドの小売インフレ率はこの6ヶ月間は7.2%で、世界のインフレ率8%より低く、これは主要国のインフレ率の中央値に該当します。

報告書ではたま、同時期において、インドルピーは米ドルに対し5.4%下落しましたが、DXY指数の主要6通貨の8.9%よりも低い、と述べました。DXY指数の主要6通貨は、ユーロ、英ポンド、カナダドル、日本円、スウェーデンクローネ、スイスフランです。つまり、ルピーの下落に対する神経質さは、いわゆる専門家の間にあり、例えば前財相も含まれますが、これは経済的というよりは光学的、政治的なものといえます。

全く疑いないのは、主要国は、それは先進国を含みますが、大きな逆風にさらされていることです。これは最初は神の意思によるもの(Covid-19のパンデミック)で、その後は主に彼らによるものです(対ロシア制裁による大規模なサプライチェーンの混乱で、食料と燃料を先進国の一部を含む貧困国に入手できないものにしました)。戦争は避けられなかったのでしょうか、あるいは問題を拡散させることができたのか、それはもっと大きな議論で、別途検討する必要があります。しかし、ウクライナ戦争の影響について言えば、すべての人々に壊滅的で、特に低・中所得国に対し、しかしインド経済は最も影響を受けない可能性があり、なぜならその堅牢さと強力なファンダメンタルズによるからです。

Covid-19のパンデミックが国を2020年3月後半に直撃したとき、他の国と同様、インドにとっても青天の霹靂でした。しかし、ナレンドラ・モディ政権は成熟した変革的改革を十分に準備しており、ノアがビジョンを持って箱舟を用意していたまのようです。約8年間の政権運営期間で、モディ首相は大小さまざまな改革を行いましたが、そのうちの5つは鍵となって、この壊滅的な時期にインド人を守り、経済を誰よりも早く立ち直らせました。それは、1) JAMトリニティによるデジタル革命(PM Jan-Dhan accounts、Aadhaar identification、モバイル接続)、2) 安定した一律の物品サービス税(GST)、3) 暮らしやすさの重視、4) 税制改革、5) 資本投下による成長への注力です。

2014年5月に首相に就任した後、彼が最初にとった大きな一歩は、金融包摂(経済活動に必要な金融サービスをすべての人々が利用できるようにする取り組み)に向けたもので —それは3本柱のアプローチを必要としたのですが— 1) Pradhan Mantri Jan Dhan Yojana (PMJDY, Prime Ministerial People’s Wealth Scheme, 「首相による人々の富作戦」)として銀行口座を持たない人々に銀行を提供する、2) 彼らの銀行口座をAadhaar(12桁の個人番号)にリンクし、3) モバイル接続のインフラを提供する、というものです。彼は2014年8月15日にこのスキームを発表し、貧困層に銀行サービスへの普遍的なアクセスを提供しました。スキームは同年8月28日に開始されました。そして現在、PMJDYは世界最大の金融包摂プログラムとして、4億7200万口座以上、預金額₹1兆7500億ルピー(2022年11月のレートで約3兆円)を超える額となっています。

その潜在能力が最大限に発揮されたのはCOVIDの時で、インドが68日間のハードロックダウンに直面したした2022年3月24日からです。モディ政権は何百万人もの恵まれない人々の口座に、例えば未亡人には即座に、資金援助を送りました、ボタンを押すだけで彼らの口座に届いたのです。彼らは政府の援助を利用できたのです、極度の危機の時でも、仲介業者に中抜きされることなく。Modiの先見性は何百万人もの人々を救いました。これは、8億人の貧困層に毎月一人当たり5kgの食糧穀物を無料で追加提供するPMGKAY(Prime Minister Garib Kalyan Ann Yojana)以上のものでした。このプログラムは、2020年4月以降、₹3.9兆ルピーを超える費用をかけてもまだ続いています。これは世界最大の食糧安全保障プログラムで、インドの貧困層を飢餓から救っただけでなく、需要を生み出すことで農村経済の触媒となった。

こうした改革への道のりは、モディ政権にとって必ずしも容易なものではありませんでした。物品サービス税(GST)を2017年7月1日に開始したことは批判されてきました。批判者は、野党を中心として、実施は急すぎると言いました。しかし、実施されたことはありがたいことで、そうでなければ、この国はあと10年、20年と議論していたことでしょう。GST体制の安定に時間がかかることは十分承知で、モディ政権は我慢してやったのです。批判に動じることなく、新税制の微調整を続け、その結果、インドの歳入は堅調に推移し、GST発足以来2回1.5兆ルピーを超え、1.4兆ルピーが新常態となりました。1兆ルピーを超えた超えて祝福したときもありました。GSTがビジネス目的のために国を統一する一方で、政府は法人税を大幅に引き下げ外国からの投資を呼び込みました。その結果、中国を含むすべての主要経済国が不況に瀕しているときに、インドは昨年840億ドルという記録的な海外投資を受けたのです。

つまり、モディの周到に練った戦略は、貧困層を救っただけでなく、経済活動を促進させたのです。その上、税務行政はより事務的かつ分かり易くなり、コンプライアンス・コストを削減し、国家建設へより貢献するよう人々を奨励するものとなった。ビジネスのしやすさは生活のしやすさにまで拡大され、1,500以上の古臭い法律を取り払いました。自己証明の奨励により、人々は登録官僚を探して自身の活動に許可をもらう手間が省けました。モディは官僚主義を縮小すると相応に国民の自信を復活させ、市民を信頼したのです。

最も顕著な戦略でインド経済を救ったもはモディ政権による適切な景気刺激策で、インフレを煽ることなく迅速に経済を復活させた。当初、批評家たちが政府を非難したのは、政府が需要喚起に何もしていないことだった。彼らは連邦財務相ニルマラ・シタラマンが何十億ドルも国民に分配し需要を喚起することを望みました(多くの先進国のように)。しかし財相は慎重でした。彼女は無差別に無償の財を提供するのではなく、代わりに、彼女は簡易な融資で生産を回復させ、公的資金で設備投資したのです。その結果インドは比較的低いインフレ率となり、一方で多くのヨーロッパ諸国は40年来の記録的なインフレとなりました。

フリービー(無償で提供されるもの)が先進国で問題となった一方で、シタラマンの保守的でバランスのとれたアプローチは、今や世界中で評価されている。公共支出、特に資本投資は、経済への乗数効果ゆえに彼女が積極的に推進してきたものだ。収入支出ベースで使われた1に対するリターンはわずか0.45だが、インフラに使われた同額は、初年度に2.45、次年度には3.14ペンス、次々年度には3.25のリターンを得る。

モディ首相は水曜日に総括した。水曜日のカルナータカ州のグローバル・インベスターズ・会合の開会式で、首相はインド経済の着実な成長への自信を示した。21世紀には、インドは現在の位置から、前進するのみである。インドに対する世界からの楽観的な見方について、「今は不確実な時代ですが、それでもほとんどの国がインド経済のファンダメンタルズを確信しています」と述べました。まさにその通りだ。